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    和紙の豆知識 ] 日本で最初に紙を作るプロセスは壮大なロマン


    前回は、三椏(みつまた)の木の写真を紹介したが、

    今回は、楮(こうぞ)の木。

    こちらも、駿河半紙の内藤さんの工房の庭先に生えていたもの。

    言われなければ、全くの雑木。

     

    楮は、和紙の原料としては、もっとも一般的。

    この楮の樹皮の部分を煮て、溶かして、それにトロロアオイをいれて粘り気を持たせてから漉く。

     

    本当に、不思議なのは、古の人たちはどういう経緯を経てこの楮を紙の原料に選んだのだろうということ。

    更に、その樹皮を紙にする長いプロセスをどうやって開発したのだろうか?

    手漉きといっても、紙を漉くには、網が必要。

    最初に、紙を作ったプロセスは、現代ではもはや想像することさえできない。

     

    当然、中国からの技術導入があったわけだが、中国人たちはどうやってそれを発見したのか?

    そして、どうやって日本にその技術を伝えたのか?

    そういう風に考える歴史というのは壮大なロマンに満ちている。

     

     

     


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      和紙の豆知識 ] 滅多に見れない三椏(みつまた)の木


       

       

      和紙の原料となる植物は、楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)の三種が多い。

      その三椏だが、名前は聞くが、あまり見る機会が無い。

       

      それぞれ、特徴があるのだが、京都楽紙舘の店長の太田さんは、三椏の特徴をこう話してくれた。

      「三椏は、精巧な印刷にも耐えることができます。日本のお札にも使われるぐらいです。そういう特徴があります。」

       

      先日、駿河半紙の内藤恒雄さんの工房を訪れた時、三椏の木を見ることができた。

       

       

      正直、どこにでもありそうな雑木に見える。

      この三椏にしても、楮にしても、

      我々の先祖が、この木を用いて、和紙をどういう経緯で使うようになったのかは分からない。

      数ある雑木の中から、選んで、和紙を使うのに適していると発見したのには、

      何年も、いや、何十年もかかったことだろう。

      ただ、三椏を使うようになったのは、わりと新しく、200年ほど前からだそうだ。

       

      成木になるには、3年ぐらいかかるそうで、黄色い花が咲く。

      調べてみると、ジンチョウゲ科の植物だった。

       

       


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        和紙の豆知識 ] 機械漉き和紙とは


        8月26日の記事「和紙って何?」で、手漉き和紙の現状について触れた時に、次回は、機械漉き和紙について取り上げると約束してから、はや、2カ月を超してしまった。

        http://blog.doyoulikewashi.com/?cid=8

         

        機械漉きの和紙は、手漉き和紙と比べてコストが圧倒的に安い。「デザインのひきだし29」という情報誌によると、値段は、高級印刷用紙(艶のある紙)とそんなに変わらないものという。ただ、上質紙などと比べると、3−5倍はするらしい。また、素材の点では、針葉樹のパルプを使うことが多く、楮、三椏、雁皮などの素材を使っているケースは少ないようだ。このために、和紙という範疇に入らないという人も多いようだ。手漉きでないことと、素材の違いから、和紙風の洋紙という見方をしている人がいるのだ。

         

        機械漉き和紙のコスト面での有利性によって、需要は拡がっている。新鳥の子紙、里紙などを使ったラッピングペーパーは、和菓子だけではなく、高級感のある洋菓子、日本酒などを包むのに多く使われている。又、もっと高級な機械漉きの和紙では、重要文化財などの修復に使われているものもある。前述の「デザインのひきだし29」には、そういった機械漉き和紙のサンプルなども、綴じ込みに使っており、非常に参考になる本である。株式会社グラフィックが発行している情報誌である。

         

        その本の中で紹介されている、土佐典具帖紙のひだか和紙(http://www.hidakawashi.com/index.php)が機械漉きで作っている最薄和紙の厚さ0.02ミリの紙のインタビュー記事は面白い。海外30か国以上に輸出されているという。まさに、後ろがくっきりと透けて見える紙である。

         

        こういう風に優れた技術が世界で新しい需要を創り出すというのは、半導体などの電子部品で見たことのある景色である。日本各地で消えていく手漉き和紙の名残りを惜しむのも良いが、世界市場や、今まで、需要が発生していなかった市場を作っていくのも必要なのではないだろうかと思う。

         

        今後、当ブログでは、日本各地の和紙の生産地を、そういった視点でも目を配って訪れてみたい。


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          和紙の豆知識 ] 和紙って何?


          今回、和紙の豆知識というカテゴリーを追加しました。

           

          初回は、和紙の定義についてです。

           

          和紙といっても、色々な紙があるのですが、正確な定義はありません。

           

          狭義には、

          楮(こうぞ)、三椏(みつまた)、雁皮(がんぴ)を原料に使って、

          それを煮て、さらに水で洗い、

          その植物の繊維が混ざっている水に

          にネリと呼ばれる粘材を入れます。

          その水を手漉き(てすき)して、網状のものに残ったものを干して出来上がりです。

           

          原料となる楮

           

           

           

          これが、日本に中国から伝播した製法の原型で、

          日本各地に広まりました。

           

          問題点になるのは、原料が限られており、

          楮、三椏、雁皮などを生産する生産者が激減。

          さらに、手漉きという恐ろしく時間のかかる作業をしないとできないので、

          パルプを原料として、機械で大量生産できる洋紙とコスト面で対抗できないのです。

          一枚の紙が、最終消費者に渡る時には、数百円から数千円してしまいます。

           

          そうなると、消費者もアーティスト、書家、和雑貨業者などに限られてくるわけです。

          そういった紙を使える人が限られてくるということは、

          原料の生産も尻つぼみになり、

          原料が高くなると、更にコストが上がるという悪循環になります。

          それに生産者も消費者も高齢化しているわけです。

           

          それが、洋紙という外来種に押された和紙のこの70年の歴史です。

           

          その和紙の生産の限度を克服するのに対応して生まれたのが、

          手漉きではなく、機械漉きの和紙です。

          これについては、又、次回。

           

          和紙の生産地で体験できる手漉き和紙の製法の動画です。

           

           

          https://youtu.be/jXkB9USTJRU?t=1

           

           

           

           


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